進行性核上性麻痺 リハビリ
2009 年 12 月 9 日 水曜日リハビリ
進行性核上性麻痺
★進行性核上性麻痺とは
進行性核上性麻痺とは、中年以降に発症し、核上性眼球運動障害(眼の動きが制限されること)とパーキンソニズム(振戦、筋固縮、寡動・無動、姿勢反射障害を呈する特有の運動障害のこと)を特徴とする進行性の神経変性疾患のことをいいます。男性に多く、発症年齢は50~60歳代です。
★症状
進行性核上性麻痺の初発症状は、歩行障害が最も多く、認知症(痴呆)、核上性眼球運動障害(下方の注視障害)が認められます。また、頸部の伸展傾向を伴う体幹の筋固縮、構音障害や嚥下障害なども認められます。立っていると後方に転倒する傾向があります。症状が進行すると動作が緩慢になり、筋・関節が固くなって最終的に寝たきりになります。寝たきりとなると、沈下性肺炎で死亡することもあります。
★リハビリ
進行性核上性麻痺に対してリハビリテーションは必要です。リハビリは運動療法を中心に行います。歩行障害や運動障害に対して歩行訓練、姿勢の矯正、方向転換の訓練を行い、症状緩和、手足の拘縮の予防を目的としたマッサージ・鍼灸治療などを行います。リハビリは症状を緩和し、ADL(※ADLとは、日常生活動作の略で、起居、移動、食事、更衣、整容、トイレの各動作およびコミュニケーションから成る日常生活に最小限必要と考えられる動作のこと)を可能な限り良好に維持するために行います。
早期からのリハビリテーションの介入が回復を促進することが科学的に証明されています。